03 May

『好きなことをして生きていく』

初めてこの言葉を発したのが誰かは存じ上げないが、ネットの向こうから来たこの言葉に、多くの人が影響を受けたであろうことは想像に難くない。

子どもであるならばなおさらだろう。

画面の向こうで楽しく企画を行っているだけに見える彼ら(ここではyoutuberを主としよう)が、月収100万、200万、強者になれば1000万も稼いでいることを知れば、

世の子どもたちの多くは

『好きなことをして生きていくことが可能である』

『嫌なことはしなくていい。好きなことだけしていればいい』

と思うことは、まぁ必然なのかもしれない。


だが、子供たちに関わる者として一ついいたい。

好きなことだけをして稼ぐことはおよそ不可能である。

先に挙げた例で言えば、Youtuberの方々が行っている企画。

ただ何となく楽しそうなことをやっているだけに見えるかもしれないが、あの企画1つを考えるのに、彼らは途方もない調査と努力をしているのである。具体的に言おう。

他社製品(他社の作った動画)を見て、どのような動画であれば再生数が伸びるのか、または下がるのかを彼らは間違いなく調査している。

その動画の内容は自分たちのキャラにあったものなのか。そもそも可能なのか。

(例えば格闘家のチャンネルでお菓子作りをしても、需要の関係から再生数は伸びにくいことが想像される)

他社の動画より自分の動画を見てもらうためには具体的にどうすればいいのか。

etc

彼らは自分が生き残るため必死に調査、企画、実行、検証を繰り返しているのである。

断じて何となく適当に企画をこなしているだけではないのだ。

付け加えて

その努力を怠った者、ないしはそれを行うセンスのなかったものの末路を知っているだろうか。

再生数は激減、当然収入も激減。他人からはオワコンだのなんだのと卑下される始末。通常のサラリーマンには考えられないことだろう。


と、ここまでを聞いて

子どもたちにはよく考えて欲しい。

嫌なことから逃げるために好きなことだけしたいというのはやめよう。

やるなら数多くのリスクや困難を承知でやろう。

逃げるのではなく、攻めるために好きなことをしてほしい。


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